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人生を変えるほどの
「ごちそうさま」がある

小さな園児の「ごちそうさまでした!」という元気な声に、「おいしかった? そう、よかったわ」と笑顔で応える調理員さん。保育園の給食室でごく普通に交わされているだろうこの場面に初めて遭遇したとき、とても嬉しかったことを今も鮮明に覚えています。これは、当社が施工した保育園の給食室でのエピソード。私の中で確かにスイッチが入った瞬間でした。
創業者である父が急逝したのは、私が大学を卒業した年の冬でした。しかし直ぐには家業に携わらず、社会勉強も兼ねて経験を積み、4年後入社。当時の私は、仕事に対してやり甲斐を見出せず、この仕事の何がおもしろい?　何が楽しい? 父が命を賭けた会社をこんな自分が継いでしまっていいのか?　様々なモヤモヤを抱えながら葛藤していました。そんなときに出会ったのが給食室での一場面。「この仕事は確かに意味がある。こういうカタチで世の中の役に立っている」という達成感が得られことをきっかけに、以降、何に対しても前向きに取り組めるようになっていったのです。　

経営者として、意思をもって決断することを第一に、たとえ失敗したとしても決して他者のせいにせず、その失敗を必ず次につなげることを大切にしてきました。すると、人との接し方も変わり、様々なことがうまく回り出しました。仕入れ先の方々、お客さま、そして従業員のみんな、すべての人に支えられて、前に進む力を持ち続けられています。企業として、未来に向けた明確な目標を常に持つことは重要です。しかしその目標とは、明日には、あるいは一年後には、変わっている可能性があるもの。時代のニーズがどこを向いているかを的確に判断し、変えて行くものだと考えています。大事なのは、自分たちがどういうカタチで社会の中で必要とされる存在であり続けるか。そのためには何をするべきか。それが何より大事なのだと考えるのです。